【キルギスお酒事情】ワインと地酒、意外な特産品も!?
中央アジアの山岳国キルギスと聞くと、遊牧民の暮らしや大自然を思い浮かべる人が多いかもしれません。
しかし実は、お酒の世界でもなかなか個性的な顔を持っています。今回は、キルギスで出会ったワインや地酒を中心に、キルギスのお酒事情をご紹介します。
キルギスのワイン

キルギスでは国産・輸入含めて多くのワインが流通しています。
それらの中でも、国産銘柄「ATALYK」の赤と白を紹介します。

ATALYKの赤は、ふわっと甘みを感じさせながらも軽やかな飲み口。タンニンは穏やかで、後味はすっと消えるように爽やか。軽やかなピノ・ノワールという印象を受けました。

ATALYKの白は、第一印象としてはしっかりフルボディという感じです。甘めの果実味と香りがはっきりとしていて、テイストは若干重め。しかし、その中にも渋みがアクセントとなっており、また、適度に冷やされた状態で提供されるため、重めの味わいながらも後味をくどく感じることはなく美味しくいただけました。
このほかにも、キルギスでは国産ワインに限らずジョージアやアルメニアといったコーカサス地方の名産地からの輸入品も豊富。しかも、ものによっては1本500円近くで手に入ります。日本での輸入価格と比べるとちょっとした衝撃ではないでしょうか?
クオリティの高い地元のワインや、日本では珍しいコーカサス地方のワインが簡単に、手ごろに手に入れられます!
キルギスの意外な地酒:ブランデー&ウォッカ

キルギスで「地酒」として多くの国民が愛飲しているのがブランデー、こちらでは“コニャック”と呼ばれています。本場フランスのコニャックとは別物ですが、その親しみやすさとバリエーションの豊富さは魅力的。安いものなら750円程度から手に入り、熟成年数やブドウの種類によって風味も多彩です。大きなスーパーに行くと、棚一列がまるごとブランデーコーナーという光景も珍しくありません。首都ビシュケクにはキルギスブランデーの専門店も複数店舗あり、意外な特産品となっています。

ウォッカもキルギスの酒文化に深く根付いています。冷凍庫でキンキンに冷やし、脂ののった魚料理や肉料理と合わせるのが定番。アルコール度数40度前後のものが主流で、スーパーの棚にずらりと並んでいます。
銘柄によってはハチミツやハーブで風味付けしたものもあり、これらは「サマゴン」と呼ばれています。
ウォッカもブランデーも、現地流の飲み方は、ショットグラスに注ぎ、一気にクイッと飲むスタイル。もちろんゆっくり味わいを楽しむこともできますが、宴会などの場や、現地の人との交流の場では一気飲みが主流です。無理はしないように!
多彩なビール文化も

国産ビールも種類が豊富です。また、1Lを超える大容量になると、瓶や缶ではなくペットボトルで売られることがキルギスをはじめとした中央アジアでは当たり前の光景。大容量のペットボトル入りがスーパーに並んでいるのは日本人にとってなかなか新鮮に思えます。

また、生ビールの“持ち帰り”文化もあり、バーやビアパブで頼むとその場でペットボトルに詰めてもらえます。近年はクラフトビールの醸造所や醸造所直営のレストランも増え、首都ビシュケクでは個性豊かなビールを楽しめるようになっています。

飲酒文化の背景
キルギスはイスラム教徒が多数を占めますが、飲酒文化も非常に盛ん。これはシルクロードを通じて多様な文化が交わってきた歴史を反映しています。宗教、遊牧、農耕、そしてソ連時代の影響が入り混じり、独自の酒文化が育まれてきたのです。
次にキルギスを訪れるときは、絶景や伝統料理とともに、ぜひ地元のお酒も味わってみてください。意外な発見が、旅の思い出をより深くしてくれるはずです。
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